伊井家によって琵琶湖の要衝に築かれた天下の国宝『彦根城』へ潜入調査!
滋賀県彦根市にある『彦根城』へやってきました!! この「彦根城」を治めた彦根藩は、徳川四天王の一人で筆頭家老であった「伊井直正(いい なおまさ)」が関ヶ原合戦での武功により、18万石で西軍の実質的な総大将であった「石田三成(いしだ みつなり)」の居城であった「佐和山城」に入城した事により始まりました。 現在に見られる「彦根城」が伊井家の居城となるのは、彦根二代藩主「井伊直継(いい なおつぐ)」の代によるものです。 これは、三成の居城であった事を嫌った直正によって、琵琶湖湖岸に新たに城を築く計画が立てられるも志半ばに関ヶ原の戦傷によって亡くなってしまった為、幼少であった直継に代わり、直政の遺志を継ぐ為に彦根藩家老の「木俣守勝(きまた もりかつ)」が徳川家康と相談し彦根山に城を建てられたものです。 以来約250年間伊井家によって治められた城です。 そんな、歴史あふれる「彦根城」を御案内致します!!
▼井伊直弼
2017年に放送された大河ドラマ『おんな城主 直虎』で、改めて脚光を浴びた伊井家は、初代藩主「伊井直正」から15代目に幕末に幕府大老を務め、幕府への反対勢力を粛清した「安政の大獄」を行った為、「桜田門外の変」にて暗殺された「井伊 直弼(いい なおすけ)」がおり、直弼もこの彦根城を居城としました。 しかしながら、藩主となった35歳からは大半を江戸で過ごした為、藩主となる前に17歳から32歳までの15年間を300俵の部屋住みとして過ごした「埋木舎(うもれぎのや)」等、城外にある屋敷が直弼の実際の足跡が見られる場所になっております。 写真のこの銅像は、直弼の功績を称え、城内外れに建てらているものとなります。
▼中堀
「彦根城」は、琵琶湖湖畔に建てられた美しい城で、天守が国宝指定された5城のうちの一つです。 城はぐるりと外から中堀、内堀の順にで囲われております。 写真は、中堀に設けられている「二の丸 佐和口多門櫓」です。
この写真も中堀ですが、佐和口を正面に左側にある「京橋」方面を写したものです。 「彦根城」へ訪れて、最初に観たこの石垣の威容さに驚かされました。 伊井家が徳川譜代大名筆頭とは言え、35万石程の大名にも拘わらず、これほどの城が何故築けたかが気になり調べてみると、この琵琶湖湖畔の彦根という土地は、東国と西国を繋ぐ要衝である為、秀吉時代では重臣の石田三成が治め、徳川時代となってからは譜代大名筆頭の伊井直正が任じられました。 そういった土地である為、この城も天下普請(てんかぶしん)として、江戸幕府によって7ヶ国15大名に命じて建てられたものとの事です。 なので、35万石の大名とは思えない立派過ぎる城となっている訳です。
▼内堀
内堀には3つの橋がかけられており「表門橋」、「大手門橋」、「黒門橋」のどれかを渡り入る事になります。 写真は、一般的な入場ルートとなる「表門橋」です。
「中堀」、「内堀」ともに美しく整備されており、桜等も植えられており春には美しく咲き誇る事で知られておりますが、「彦根城」は元々、要塞として作られた城であるため、桜などは植えられておりませんでしたが、昭和に入り観光地とするべく植えられたものだそうです。
≪彦根城屋形船≫
「表門橋」側には「彦根城屋形船」の乗り口が設けられており、大人1300円/子供600円でお堀を遊覧する事が出来ます。
▼入場料
彦根城へは、大人800円/子供200円で入場する事が出来ます。 ちなみに入場時間は8:30~17:00(入場は16:30まで)となっておりますので、お時間にはご注意下さい。
「彦根城」は、山に造られた城である為、入場後山を登る様に上に登っていく事となります。 角度は、それ程でもない為、老若男女問わず登る事が出来ます。 写真は、表門参道を登り最初に見える「天秤櫓(てんびんやぐら)」です。
≪大堀切≫
説明の為に、少し飛ばしてしまいますが、「天秤櫓」の上から見た図です。 この彦根城は南北に連なる尾根を利用して作られた連郭式の平山城です。 戦国期を経て作られた彦根城は、築城技術の粋が集められており、要塞としての機能が際立った城である事が知られており、その最たるものが『大堀切』と言われるこの構造です。 これは、本丸へと続く前後の道に「大堀切」と呼ばれる彦根山の尾根を断ち切るように構築された大きな空掘です。 ここには、通常には橋が架けられておりますが、城が攻められた際に橋を落とす事で敵が本丸に攻め込もうとする場合、高い石垣を登らないと侵入出来ない構造となっております。
城内には見所が多く、本丸に入らない段階で結構疲れてしまいます。 そんな時には、御土産屋さんで休憩する事も出来ます。
日本の城郭では、彦根城でしか見られない『天秤櫓』は、その名の通りまるで天秤のように左右対称に建てられている櫓です。
▼彦根城
そして、ようやく天守の有る「本丸」に到着です。 人によっては、国宝に指定される城なのにショボいという方もおられますが、本丸だけを指して彦根城と呼ぶ訳ではなく、お堀から含めての要塞としての彦根城を見て頂くと、さすが天下普請で造られただけあり、圧巻のスケールである事が分かります。
城内にも「鉄砲間」と云われる有事に、火縄銃や弓を撃つ事が出来る仕組みが至る所に設けられております。 個人的には、本丸から鉄砲や弓を撃たないといけない段階で、既に落城と呼んでいいんじゃないかなとも思いますが、最後の最後まで戦う事が出来る様に造られております。
天守からの眺めです! 琵琶湖を一望出来る素晴らしい景色は、非常に素晴らしかったです。 是非とも、期間限定でドローンを解禁日を設けて頂き、琵琶湖を背景にした「彦根城」の絶景を撮らせて頂きたいものです。
▼玄宮園
城の北東に位置する「黒門橋」側には、彦根藩四代藩主「伊井 直興」によって造営された『玄宮園』という大名庭園が有ります。 近江八景を模して造られた、この庭園は湖面越しの彦根城を美しく観る事が出来るスポットで、是非ともお訪れて頂きたい名所の一つです。
折角、美しい風景が見れる場所ですが人気の撮影スポットともなっているので、出来る限り早い時間に訪れて邪魔されない様に撮影する事をお勧めします。 個人的には、城内より先に訪れる事をお勧めします。
庭園内には、茶室もあり綺麗な風景を観ながらお茶を頂くことも出来ます。
私が、入った時には誰一人客が居なかったので一人贅沢に庭園の風景を含めた空間を満喫出来ました。
抹茶と茶菓子が付いて、一人500円で贅沢なひと時を過ごす事が出来ます。
▼金亀山地蔵尊
大手門側にある御堂は『金亀山地蔵尊』と言います。
この御堂は、彦根山に彦根城を築城するにあたり、山の中にあったお地蔵様を邪魔にならないように集められたものです。 安置されるお地蔵様の正確な年代は分からないですが、築城が開始された江戸時代初期の頃より前のものである事が分かる古いお地蔵様です。
▼イベント
祝日等に彦根城へ訪れると、有志で結成された「彦根鉄砲隊」による火縄銃の射撃を観る事が出来ます。 初めて見た私は、思っていたよりも大きな発射音に驚きました!!大迫力の火縄銃の演武は一見の価値があります!
また、彦根のゆるキャラである「ひこにゃん」のミニショーも無料で観る事が出来ます。 ショーと言っても、ただ手を挙げるだけ、お辞儀するだけのものですが、ひこにゃんだから許される、めちゃめちゃ緩いショーですが、ここまで緩いと逆に応援したくなります。
▼さいごに
以上で、『彦根城』の御案内となります。 東日本と西日本を結ぶ要衝に築かれたこの城には見所が沢山あり、見学には一日がかりとなります。 皆様も一度訪れてみては如何でしょうか。 御精読有難うございました。
▼アクセス
住所:滋賀県彦根市金亀町1-1
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